令和5年度 社会医療法人財団大樹会総合病院回生病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 119 71 111 145 107 195 306 577 491 245
令和5年度の退院患者数(集計対象患者数)は2,367人であり、特に70歳以上の患者さんが多く全体の約55%となっています。年齢階級別の割合は前年度と比較するとほぼ同じですが、20歳未満の患者層の占める割合が増加しています。また病院全体の令和5年度の退院患者数は4,074人であり、地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟、精神科病棟に直接入院している患者さんも多くいます。当院の所在する中讃医療圏では地域包括ケア病棟や回復期病棟が少ないこともあり、院内のみならず院外からも急性期治療後の場として地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟を利用していただき、多職種連携により在宅に復帰するための支援を行っています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081XX99X0XX 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 41 37.46 20.60 22.0% 82.8
060340XX03X00X 胆管(肝内外)結石,胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 処置2なし 定義副傷病なし腎臓又は尿路の感染症 手術なし 33 16.09 8.75 6.1% 80.1
110310XX99XXXX 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 18 22.00 13.52 11.1% 80.2
060210XX99000X ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし 13 6.92 8.95 15.4% 74.2
060140XX97X0XX 胃十二指腸潰瘍,胃憩室症,幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 処置2なし 12 12.67 10.92 8.3% 81.1
当科は誤嚥性肺炎の患者数が多く、非常勤医である呼吸器内科医師と協力して診療を行っております。胆管炎・胆のう炎、尿路感染症、イレウス、急性胃粘膜病変の患者数も上位を占めています。また胆管結石、胆管炎等の治療は患者さんの負担が少ないよう内視鏡下で行っています。集計対象外ですが、当科ではCOVID-19入院患者の受け入れも行っております。当院では急性期治療後地域包括ケア病棟を利用し自宅退院を目的とした治療を行っているため、平均在院日数は全国平均に比べ長い傾向にあります。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010X199X0XX 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 処置2なし 57 3.82 6.07 3.5% 0.0 パス
140010X299X0XX 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 手術なし 処置2なし 11 12.18 11.01 9.1% 0.0
140010X199X1XX 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 処置2_1あり - - 10.34 - -
040090XXXXXXXX 急性気管支炎,急性細気管支炎,下気道感染症(その他) - - 5.96 - -
150070X0XX01XX 川崎病(2歳以上) 処置1なし 処置2_1あり - - 9.64 - -
当科は小児の感染症のほか、出生時に関連する障害である低出生体重児、早産児、新生児呼吸障害などが疾患の中心となっています。新生児については、産科と協力して診療しています。なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010XX010XXX 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む))等 処置1なし 16 15.31 9.88 6.3% 62.3 パス
090010XX02XXXX 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 15 8.60 5.64 0.0% 65.3 パス
060335XX02000X 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし 10 10.00 6.87 0.0% 70.5 パス
060210XX9710XX ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術あり 処置1あり 処置2なし - - 24.06 - - パス
060150XX03XXXX 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 - - 5.29 - - パス
当科は、乳癌や乳房腫瘍の手術目的入院や胆嚢結石、胆のう炎の入院が多くなっています。また鼠径ヘルニア、虫垂炎の患者さんもおられます。近年は患者さんに負担をかけないよう腹腔鏡下の手術にも力を入れ、消化器疾患(胃、大腸、胆のう等)に対応しています。なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230XX01XXXX 膝関節症(変形性を含む) 人工関節再置換術等 137 31.96 21.96 0.7% 75.4 パス
160800XX01XXXX 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩,股等 119 49.84 25.50 26.1% 83.8 パス
160610XX01XXXX 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等 71 35.89 15.58 0.0% 62.9
07040XXX01XXXX 股関節骨頭壊死,股関節症(変形性を含む) 人工関節再置換術等 53 29.75 19.55 7.5% 69.8
160620XX02XXXX 肘,膝の外傷(スポーツ障害等を含む) 関節滑膜切除術等 39 7.79 6.78 0.0% 46.9
当科は一般整形と関節外科(主に膝・股関節、肩関節)に分けて診療を行っています。疾患別では変形性膝関節症、大腿骨骨折、肩腱板断裂、変形性股関節症、大腿骨骨頭壊死、靱帯損傷の患者さんが上位を占めています。大腿骨骨折は地域の病院と連携して一貫した診療体制であるため転院割合が約3割となっています。また圧迫骨折、椎間板ヘルニア、脊椎疾患等整形疾患全般についても幅広く治療を行っています。回復期リハビリテーション病棟を活用し、自院他院を問わず手術後のリハビリテーション目的の入院を積極的に受け入れております。
急性期治療後、回復期リハビリテーション病棟にて自宅退院を目的としたリハビリ入院を継続しているため、在院日数は全国平均よりも長い傾向にあります。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060X2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内,かつ,JCS10未満) 手術なし 処置1なし 処置2_4あり 定義副傷病なし 発症前Rankin Scale 0,1又は2 31 48.03 15.70 0.0% 76.5 パス
160100XX97X00X 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 処置2なし 定義副傷病なし 21 31.76 9.88 0.0% 75.1 パス
010060X2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内,かつ,JCS10未満) 手術なし 処置1なし 処置2_2あり 定義副傷病なし 発症前Rankin Scale 0,1又は2 18 38.72 15.57 11.1% 77.8 パス
010040X099000X 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし 14 69.79 19.09 7.1% 74.9 パス
010040X199X0XX 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 処置2なし 12 74.58 22.61 33.3% 80.3
当科において最も多い疾患は、脳梗塞、続いて外傷性頭蓋内損傷、硬膜下血腫となっており緊急性の高い疾患が多くなっています。脳梗塞の治療では、超急性期脳卒中に対する血栓溶解療法(t-PA治療)の体制も整えています。入院後早期にリハビリ介入することで、日常生活自立を向上させ、入院前の状態に近づけることを目標にしています。脳梗塞、脳出血については地域の病院と連携した診療体制を構築しております。平均在院日数が全国平均よりも長い理由は、急性期治療後、回復期リハビリテーション病棟において自宅退院に向けたリハビリ治療や、地域包括ケア病棟においてリハビリ継続をされる方にも対応しているためです。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120260X001XXXX 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) 子宮破裂手術等 44 8.82 9.31 0.0% 30.4 パス
140010X199X0XX 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 処置2なし 36 3.06 6.07 0.0% 0.0 パス
120170X199XXXX 早産,切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし 16 32.50 20.10 25.0% 28.8 パス
12002XXX02X0XX 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 処置2なし 13 3.92 2.96 0.0% 38.3 パス
120170X099XXXX 早産,切迫早産(妊娠週数34週以上) 手術なし - - 7.12 - - パス
当科は分娩に関連する産科疾患が上位を占めています。集計対象外である自然分娩を含めた分娩件数は年間約280件となっており、市内はもとより近隣地域からも受診されています。総合病院であるため、他科との共同診療が可能であり、合併症のある方でも安心して分娩ができる体制が整っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110XX97XXX0 白内障,水晶体の疾患 手術あり 片眼 13 2.00 2.54 0.0% 72.2 パス
020280XX97XXXX 角膜の障害 手術あり - - 8.86 - -
140100XXXXXXXX 眼の先天異常 - - 3.25 - -
020320XX99XXXX 眼瞼,涙器,眼窩の疾患 手術なし - - 8.34 - -
020220XX97XXX0 緑内障 その他の手術あり 片眼 - - 4.82 - -
当科は一般病棟や地域包括ケア病棟を利用しての白内障患者の入院が約200件と最も多くなっています。また地域のクリニックに当院の手術室を利用していただき白内障手術をしています。さらに角膜の障害、眼瞼疾患、緑内障の患者さんの治療も行っています。なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - UICC TNM分類 8
大腸癌 - - - - - - UICC TNM分類 8
乳癌 17 - - - - - UICC TNM分類 8
肺癌 - - - - - - UICC TNM分類 8
肝癌 - - - - - - - -
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院の特徴として令和5年度の5大癌合計は、乳癌30件(42.2%)、大腸癌18件(25.3%)、胃癌18件(25.3%)、肺癌5件(7.0%)、肝癌0件(0%)計71件であり、昨年と比較すると若干減少しています。 患者数としては、乳癌が最も多くなっており、次いで大腸癌、胃癌となっています。患者さんに応じて腹腔鏡手術をはじめとする低侵襲治療から抗がん剤治療の医療が提供できる体制を整備しています。なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 40 42.98 81.73
重症 23 28.57 86.43
超重症 - - -
不明 69 36.87 83.84
市中肺炎とは、病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎をいいます。院内での発症は含みません。重症度分類は、A-DROPスコア(年齢・性別、血液中の酸素濃度、脱水症状の有無、意識障害の有無、収縮期血圧等の身体所見)を用い、軽症から超重症の4つに分類しています。
日本人の死因第4位は肺炎であり、高齢化に伴い多くなる疾患です。当院では重症度が中等症の患者数が最も多くなっています。重症度が高くなるほど平均年齢が上がる傾向となっています。高齢で合併症を併せ持つ肺炎は重症化するケースもあり、適切な抗生剤の使用や酸素療法を行っています。また筋力・体力低下を防ぐために早期よりリハビリを開始しています。急性期治療後は地域包括ケア病棟を利用していただき在宅への退院を目指しています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- 114 51.8 77.5 16.67%
脳梗塞の患者さんは令和5年度、93.8%の患者さんが発症後3日以内の急性期患者となっています。脳梗塞の診断後、早期治療と早期にリハビリを開始することにより後遺症を最小限にすべく日常生活の自立向上に努めています。効果的なリハビリを実施するため、急性期治療後は回復期リハビリテーション病棟にて重点的なリハビリを実施しております。転院率は16%であり、多職種が関わり地域の病院や施設と連携することにより地域で患者さんをサポートする体制を整えています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 33 1.27 16.21 3.03% 79.30
K654 内視鏡的消化管止血術 11 0.09 7.55 0.00% 78.82
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 10 39.20 25.70 40.00% 80.90 パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) - - - - - パス
K6851 内視鏡的胆道結石除去術(胆道砕石術を伴う) - - - - -
胆管結石、胆管炎、閉塞性黄疸などに対して行う内視鏡的胆道ステント留置術の件数が一番多くなっています。内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術は一般病棟だけでなく地域包括ケア病棟を利用し実施しており、昨年度の実施件数は68件です。大腸内視鏡検査において必要と判断した場合はポリープ切除を行います。ご高齢の患者さんも多いため1泊あるいは2泊入院しての治療を行っています。また消化管出血止血術、胃瘻造設術など内視鏡治療を行っています。なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 17 1.00 7.24 0.00% 69.94 パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 15 1.40 6.20 0.00% 65.27 パス
K714-2 腹腔鏡下腸管癒着剥離術 10 5.20 24.40 0.00% 67.40
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) - - - - - パス
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) - - - - - パス
胆嚢疾患に対しての胆嚢摘出術(腹腔鏡下)、乳癌に対しての乳腺悪性腫瘍手術、イレウスに対しての腸管癒着症手術(腹腔鏡下)の件数が上位を占めています。上位件数ではありませんが消化管結腸悪性腫瘍手術、虫垂炎手術(腹腔鏡下、開腹)も行っています。また地域包括ケア病棟を利用しての鼠径ヘルニア手術も行っています。患者さんの状態により腹腔鏡下、開腹手術の選択をしています。なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) 195 1.09 29.41 2.56% 73.56 パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 94 1.67 46.67 23.40% 83.24 パス
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿) 68 0.65 5.82 0.00% 50.43
K0811 人工骨頭挿入術(股) 55 2.58 51.05 25.45% 83.10 パス
K054-2 脛骨近位骨切り術 45 1.02 29.69 0.00% 63.02
変形性膝関節症、リウマチ、骨頭壊死に対する人工関節置換術や骨切り術、大腿骨骨折に対する骨折観血的手術や人工骨頭挿入術、原疾患手術施行後の抜釘手術が主な手術です。術後地域包括ケア病棟・回復期リハビリテーション病棟において日常生活自立の回復目的の手厚いリハビリを行っているため平均術後日数は長くなっています。大腿骨骨折については地域の病院や施設を連携しているため、転院後治療を継続する方が多く転院率が高くなっています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 21 4.47 24.79 9.52% 77.63 パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 12 2.50 81.08 16.67% 77.58
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) - - - - -
K1492 減圧開頭術(その他) - - - - -
K1781 脳血管内手術(1箇所) - - - - -
慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術、経皮的脳血栓回収術、頭蓋内血腫除去術、減圧開頭術、脳血管内手術が主な手術です。緊急性の高い手術が多く、24時間対応しています。機能障害を有する症例では術後の療養期間を要することが多く、周術期からリハビリを実施し中長期的な病状回復に努めています。なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 35 3.17 6.51 0.00% 29.51 パス
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 17 1.29 7.12 0.00% 31.47 パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 13 1.00 1.92 0.00% 38.31 パス
K861 子宮内膜掻爬術 - - - - - パス
K877 子宮全摘術 - - - - - パス
市内で唯一の分娩取扱医療機関のため帝王切開術(予定手術、緊急手術)が主な手術です。また子宮頚部上皮内腫瘍に対する子宮頸部切除術は短期間の入院で治療ができます。なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 13 0.00 1.00 0.00% 72.15 パス
K259 角膜移植術 - - - - -
K2172 眼瞼内反症手術(皮膚切開法) - - - - -
K2193 眼瞼下垂症手術(その他) - - - - -
K2681 緑内障手術(虹彩切除術) - - - - -
白内障に対して水晶体再建術の件数が圧倒的に多く、他医療機関の先生と共同して診察もしています。また角膜移植術、眼瞼内反症手術、眼瞼下垂症手術、緑内障手術も行っています。眼科疾患は地域包括ケア病棟を利用しての手術が多数を占めているため、集計対象数には計上されておりません。なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 14 1.21 6.21 7.14% 72.79 パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 10 1.10 23.90 0.00% 73.90
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(ホルミウムレーザー等使用) - - - - - パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) - - - - - パス
K764 経皮的尿路結石除去術(経皮的腎瘻造設術を含む) - - - - -
膀胱悪性腫瘍手術、急性腎盂腎炎、尿管狭窄、尿路結石症に対する経尿道的尿管ステント留置術、前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺切除術、尿管結石に対する経尿道的尿路結石除去術が主な手術です。なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
播種性血管内凝固は、様々な重症の基礎疾患により、過剰な血液凝固反応活性化が生じ全身の血管内に血栓が出来、臓器不全、出血傾向となる病態です。基礎疾患には、悪性腫瘍、敗血症、熱傷、外傷などの重症疾患があります。
 敗血症は、体のある部分で感染症を起こしている場所から血液中に病原体が入り込み、重篤な全身症状を引き起こす病態です。原因として肺炎、尿路感染症、腹膜炎、褥瘡感染、悪性腫瘍などがあります。
その他の真菌感染症は、敗血症以外の真菌の接着や侵入により生じる感染症で、感染部位により深在性真菌症と表在性真菌症とに区別されています。カンジダやアスペルギルス、クリプトコッカスが代表的な起因菌となります。
 手術・術後合併症は、手術処置後に合併した疾患で、当院は透析を行うために必要なシャントが血栓などで閉塞し、使用できなくなり、その治療(経皮的シャント拡張術、血栓除去術)目的で入院する患者さんが多いです。当院では泌尿器科と循環器内科が協力して治療をしています。起こり得る合併症に関しては、事前に十分な説明を行い、発症が最小限になるよう努めています。
 「同一性」とは、入院の契機である疾患と入院中に主として治療した疾患が同一か否かということです。
 発生率は、播種性血管内凝固は0.22%、敗血症は0.61%、その他の真菌感染症は0%、手術・術後の合併症は0.43%でありどの疾患も発生率は低い傾向です。
 なお患者数10未満は「‐(ハイフン)」を入力しています。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
677 595 87.88%
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
 肺血栓塞栓症とは、多量の血栓(血のかたまり)が肺の血管に詰まると呼吸困難や胸痛、時には心臓停止を引き起こすことがあります。骨盤内や足の太い静脈にできた血栓の一部が血管壁から剥がれ、血液の流れにのって肺に至り、肺の静脈を詰まらせてしまいます。肺血栓塞栓症の原因の約90%は下肢の血栓症によるもので、予防として下肢の血栓症を防ぐことが重要です。予防法として、足の運動、弾性ストッキング装着、フットポンプ使用、血液を固まりにくくする薬剤の使用があります。
 集計対象のリスクレベルが「中」以上の手術は「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2017年改訂版)」に準じて抽出しております。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
621 297 47.82%
細菌感染症を疑う場合、まず感染臓器や感染源となる菌を推測し、抗菌薬を用いて治療を
開始します。感染臓器やその原因菌の特定には、培養検査を行います。培養検査とは、肺
炎なら喀痰、膀胱炎なら尿などを採取し、それらの検体に存在する細菌を育て、菌種を決定する検査です。
本来無菌である血液内に、感染臓器を介して流出してきた細菌を調べるのが「血液培養」です。血液培養で検出された菌種によって、現在進行している原因不明の細菌感染症に対して、感染臓器が推測できる可能性があり、治療方針の検討に役立てることができます。また、その原因菌にどのような抗菌薬が効くのかを検査することにより、適正な抗菌薬を選択することができます。
血液培養は2種類の専用ボトルに採取します。菌の中には酸素を好むもの(好気性菌)と酸素を好まないもの(嫌気性菌)が存在するため、血液培養は好気性と嫌気性のボトルそれぞれ1本ずつで1セット、16~20mLの採血をします。
血液の中に菌が存在することを菌血症といいますが、菌血症は一般的に血液中に菌がくまなく存在するわけではありません。そのため、1セットよりも2セット以上採取した方が原因菌を検出できる確率が高くなります。
また、血液培養を採取する際に皮膚に常在している菌が誤ってボトル内に入ってしまう可能性があるため、複数セット採取することで菌血症の原因菌を正しく判断することができ、適切な治療へ繋ぐことが出来ます。
以上のことから血液培養は同日に別々の部位から2セット以上採取することが推奨されており、当院でも2セット採取を原則としています。
 集計データでは、データ入力の影響のため実施率が47.82%ではありますが、実際は病院全体で90.9%の実施率となっています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
189 132 69.84%
2019年、WHOが抗菌薬使用量から抗菌薬適正使用を判断するための新たな指標を打ち出しました。広域スペクトルに分類される抗菌薬は、他の抗菌薬が使用できなくなったときのみに使用される、最後の手段として取り扱うべき抗菌薬と定義されています。
最近培養検査を実施し、原因菌の判明を行った上で、広域スペクトル抗菌薬を使用することが推奨されます。
更新履歴
2024.9
令和5年度 社会医療法人財団大樹会総合病院回生病院 病院指標公表